HITO_と_KEMONO
王里
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今日もまた、人ごみに紛れ。
今でも姿を、隠すんだ。
鏡さえも、知らなくて。
今でもボクが、見えてないでしょ。
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帰宅後は、あの人が迎え。
この笑顔だけが、プレミアム。
そなただけが、知っている。
獣のボクが、見えているから。
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あなたとの、思い出写真。
今でも、持ってるよ。
その時にくれた、ウロコの腕輪。
左腕に、はめているから。
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今日もまた、人ごみに紛れ。
今でも姿を、隠すんだ。
カメラだって、知らなくて。
今でもボクが、映ってないね。
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部屋に戻って、ボクは泣いた。
誰も見えてない、モンスターだけど。
あなただけは、分かるでしょ。
まことのボク、見ちゃったもんね。
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そろそろ、行かなくちゃ。
部屋を出ると、あなたがいた。
ケモノは、どうすることもできず。
そのまま君に、泣きついた。
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「またね」の言葉を、追うように。
あなたは、こう言ってくれたね。
「また来いよ」の一言が。
獣のこころ、癒すんだ。
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今日もまた、人に紛れ。
またまた、姿を隠してる。
川ののどかな、音だけが。
あの人のもとへ
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