674469 / 梟
花束の歌羊皮紙が綴るのは
一連の抒情詩
わたしはあなたになり
あなたはわたしになる
不意に揺さぶられ
竦んだ足で彷徨えば
何者であるかも忘れ
全てに怯え始める
あなたに殺され
あなたを殺した
それを知る時に
すでに声はなく
生まれてから死に
死んでから生まれた
煤けた風の中で
佇みながら
激しく音を立てて
燃え盛る火葬場
いつの日か人は人を
殺める事を知らずに
眠りの中から
囁かれた言葉に
思わず目を見開き
冷たく涙を流す
あなたに愛され
あなたを愛した
それを知る時に
すでに声はなく
生まれてから死に
死んでから生まれた
穏やかな風の中で
佇みながら
あなたに殺され
あなたを殺した
それを知る時に
すでに声はなく
生まれてから死に
死んでから生まれた
埃の舞う風の中で
佇みながら
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