666818 / アロンアルファ
崩壊音もなく崩れた
僕の青春物語
破り取られたページに
文字は書かれていない
もし僕が彼のために
青春をささげたのならば
僕は彼のヒーローなのだろう
そうだよな
望まず手に入れた
空白の心と時間を見て
「またもとに戻るさ」と人は言う
僕にはわからない
失った愛情は戻らない
心も元には戻らない
時間も僕には戻せない
誰だってそうだろ
彼らが織りなす布に包まれ
誰かが暖められてゆく
届かぬ叫びをあげる僕は
凍り付いたままなのに
目の前で行われる
実写のラブコメには
僕の姿はない
きっとそうなのだろう
いつか言うはずだった言葉を自分の耳で聞く
誰にもわかり得ない心情
崩れてゆくのは思い出たち
過去にも逃げ場がなくなるか
約束果たす彼を見て
誰もが「素敵だね」という
いったい何人の引き立て役が
散っていったというのか
嫉妬 憎悪 嫌悪 執着
本当は分かってる
怒り 哀しみ 呪詛 欲望
今がすべてではないと
だから僕は前を向いた
そこにまだ彼はいたけれど
今は何も感じ無いと
自分に誓いを。光を。
つぎはぎしたページを表紙に挟んで
少しずつ前へと向かおう
きっと出会えるさ分かり合える人と
きっと
いつか
出会う
誰か
きっと
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