304714 / 無名の誰か
つばき寒い風に
この身を晒せば
小さな決意の火は
またもや消えていく
明日にまた明日に
大丈夫だろう
すぐ死ぬわけじゃない
せめて心が降るまで
つばきが咲いている
今年も冬が明ける
陽が差す時を
僕はずっと待ってる
ある寒い日に
急に君は消えた
戻ってくることは
二度となかった
昨日ならまだ昨日なら
間に合ったのに
春の温かみは僕を
まだ包んでくれない
つばきが散っている
綺麗な赤色の
面影などなく
僕は立ち尽くす
季節はまた流れ
変わる土の香りは
人を成長させるには
少し何か物足りない
つばきが咲いている
大事な物は分かってる
なのに影に負けそうだと
またもや俯いている
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