298230 / 王里
あなたとボクの千年間今日もまた、人ごみに紛れ
今でも姿を、隠すんだ。
鏡さえも、知らなくて
今でもボクが、見えてないでしょ?
帰宅後は、あの人が迎え
この笑顔だけが、PREMIUM。
そなただけが、知っている
獣のボクが、見えているから。
あなたとの、思い出写真
今でも、持ってるよ。
その時にくれた、ウロコの腕輪
左腕に、はめているから。
今日もまた、人ごみに紛れ
今でも姿を、隠すんだ
カメラだって、知らなくて
今でもボクが、映ってないね?
部屋に戻って、ボクは泣いた。
誰も見えてない、モンスターだけど
あなただけは、分かるでしょ?
まことのボク、見えるから……
「そろそろ……、行かなくちゃ……!」
部屋を出ると、あなたがいた。
ケモノは、どうすることもできず
そのまま君に、泣きついた。
「またね」の言葉を、追うように
あなたは、こう言ってくれたね。
「また来いよ」の一言が
獣のこころを、癒すんだ。
今日もまた、人に紛れ
またまた、姿を隠してる。
川ののどかな、音だけが
あの人のもとへ…… |
■コメント追記は登録者のみ |