298115 / 無名の誰か
壺物心ついたその時は
かなり深かったようだ
少しづつ視界が開ける
ここは狭いなあ
遥か彼方青いその空が
かなり遠いのはそのせいか
ギリギリ光届くくらい
消えて行ってしまいそうで
このままじゃいけないって
知恵と勇気で埋めていった
前よりは明るくなったかな
そしてそこには
新たな大地が開ける
霞がかかって少し危ない?
そこは山なのか谷なのか
でも踏み出すしかないだろう
気が付けば心の中にも
種が植えられていたようだ
夢と愛とそして現実
上手く混ざって育まれる
僕の体に実がなったら
上へ行くための糧が
増えたみたいで今
ずっと空を眺めていた
ここから先は経験も重要
挫折と失敗で落ちそうになる
だけどそれを耐えた先には
これまでにない楽園が咲いていた
もう随分上まで来たな
だけどまだまだ先は長い
たどり着くことはないだろう
僕のすべてを埋めていこう
青空がまた近くに見えている
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