「りんご飴とツインテール」 朝泡鈴菜
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ツインテールを揺らして
彼女は走ってきた
待ち合わせ5分前
そんなに急がなくていいのに
ある日突然に
オレの下駄箱に入っていた手紙
かわいい字に興奮覚めず
授業中も何も耳に入らなかった
「話したいことがあります」
その一文をしっかりと見たオレは
キライだっていう方の告白なんか
じゃないよな?ってドキドキした
顔も耳も真っ赤にして
りんご飴みたいに真っ赤にして
校舎裏 やっと言った彼女
「あなたが好きです」
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幻聴じゃないよな?
言葉を間違えているわけないよな?
「あなたが好きです」なんて
なんで なんで なんで 言ったんだ?
ここにいるのは2人だけ
胸の鼓動は収まらない
彼女は息をゼエゼエ切らして
また頬を赤く染めたんだ
無性に独り占めしたくなった
手を繋ぎたくなった
オレの顔見てやっと
笑顔を見せた彼女を見つめている
震える声で でもしっかりと
「オレも好きだよ」と言った
今度はりんご飴じゃなくて
ゆでダコみたいになった彼女
予想外な言動ばかりで 今もオレを振り回して
これからもどんどん好きになるはずの人
彼女は花のような笑顔で
「好きだよ」と返してくれた
これからどうなるのだろう
これまでとは違う関係になって
さあ ほらね 手を繋いでいこうか
いつまでも草花が枯れぬように
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